骨格筋はヒトの最も重い臓器であり,代謝調節の要となっている.骨格筋において,生理的あるいは病理的状態で小胞体ストレスが惹起され,小胞体でのタンパク質折り畳みの恒常性維持以外に,小胞体ストレス応答が代謝調節にも関与することが次第に明らかになってきた.本稿では,小胞体ストレス応答による骨格筋でのエネルギー代謝調節について紹介すると同時に,小胞体ストレスを標的とした新たな治療法の開発戦略についても論じる.
「KEY WORDS」インスリン抵抗性,TRB3,AMPK,FGF21,化学シャペロン
「KEY WORDS」インスリン抵抗性,TRB3,AMPK,FGF21,化学シャペロン