近年,画像イメージング装置の開発・発展は飛躍的に進んでおり,ライフサイエンス領域でもさまざまな機器が導入されつつある.なかでも,集束イオンビーム加工装置/走査型電子顕微鏡(Focused ion beam-scanning electron microscope:FIB-SEM)は,三次元微細構造観察を可能とする装置であり,細胞構造学の領域において多くの新知見をもたらすことが期待されている1)-4).FIB-SEMは,FIB(集束イオンビーム加工装置)とSEM(走査型電子顕微鏡)を有する解析装置であり,FIB(Gaイオンの集束ビーム)による試料の切削と,SEMによる微細構造観察を交互に行い,連続画像取得を可能にする.FIB-SEMに付属されたSEMは,TEMに匹敵する高解像度での試料観察が可能であるため,技術と時間を必要とするTEM連続切片作製と画像観察を行うことなく,簡便に微細構造の連続イメージングが行える.また,これらの連続画像を,Imaris, Amira,Image Jなどのソフトウェアで重ね合わせることにより,三次元再構築が可能である.
MEDICAL EYE
FIB-SEMを用いた骨芽細胞・骨細胞の三次元微細構造観察
掲載誌
THE BONE
Vol.32 No.1 3-8,
2018
著者名
長谷川 智香
/
本郷 裕美
/
邱紫璇
/
網塚 憲生
/
阿部未来
記事体裁
抄録
疾患領域
骨・関節
診療科目
整形外科
媒体
THE BONE
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。