高尿酸血症は生活習慣病の一つであり,痛風や心血管疾患のリスク因子として認識されている.一方,尿酸は抗酸化作用を有することから,酸化ストレスが病態の一因とされる骨粗鬆症では保護的に作用する可能性がある.疫学研究では,血中尿酸レベルと骨密度には正の相関があり,高尿酸血症は骨折リスク低下に関連すると報告されている.In vitroの検討では尿酸が破骨細胞活性を抑制することが報告されているが,詳細なメカニズムについては明らかとなっておらず,今後の研究の蓄積が待たれる.
「KEY WORDS」尿酸,痛風,酸化ストレス,抗酸化作用