ビタミンD不足は骨折の重大な危険因子だが,日本人の食事摂取基準では骨折予防は考慮されておらず,低い目安量が設定されている.骨折予防におけるカルシウムの意義については議論のあるところだが,日本人は欧米人より摂取量が低く,日本人での研究が必要である.リンは過剰摂取に注意が必要だが,食品添加物からの摂取把握は困難である.これら栄養素はいずれも骨折予防に不可欠であり,特に日本人でのエビデンスが望まれる.
「KEY WORDS」ビタミンD,カルシウム,リン,骨折リスク,日本人の食事摂取基準