<< 検索結果に戻る

特集にあたって

THE BONE Vol.30 No.4, 15-16, 2016

ビタミンD欠乏性くる病は19世紀から20世紀にかけて,多くの乳児が罹患するcommon diseaseであった.日光照射と肝油が有効であることがわかり,肝油の中からくる病治癒成分としてビタミンDが1920年代に同定された.その後,積極的に日光を浴びたり,肝油を摂取したりすることでビタミンD欠乏症は激減した.しかし,天然型のビタミンDの摂取では治癒しないくる病(低リン血症性くる病およびビタミンD依存症)が存在することが示され,ビタミンDの体内での2段階の活性化(水酸化)過程やビタミンD受容体の存在が証明された.その後,これらのビタミンDの代謝酵素の精製やクローニングが行われ,ビタミンD受容体の転写因子としての作用機序などが明らかにされ,活性型ビタミンDの薬剤としての開発がなされた.これらの進歩に日本人の貢献は大きい.現在,ビタミンD自体は栄養素であるが,活性型ビタミンDはホルモンとして作用すると考えると,ビタミンDの生理的役割を理解しやすいと考えられている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載雑誌詳細 この雑誌の目次を見る

抄録