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特集 筋骨格系とエネルギー代謝

4.骨格筋におけるグルココルチコイド作用

Skeletal muscle glucocorticoid receptor and systemic energy homeostasis

田中廣壽清水宣明

THE BONE Vol.29 No.1, 43-48, 2015

骨格筋研究は今や大きな転換期にある.時流の先端を行く幹細胞や再生医学の側面のみならず,骨格筋独自の特性に基づいたオリジナリティーの高い研究が続々と発信され,医学に従来想像もし得なかった展開をもたらしている.筆者らも,グルココルチコイドによる骨格筋委縮の分子機構の精緻な仕組みを解き明かしたとともに,骨格筋が肝臓,脂肪と密接なコミュニケーションをとって生体のエネルギーフローを制御していることを明らかにし,生活習慣病の病態解明と治療法開発へと向かっている.骨格筋は今後新しい医療資源としてますます注目されてゆくであろう.
「はじめに」骨格筋研究は今まさに旬である.骨格筋幹細胞に関する研究では,筋サテライト細胞集団の中で特にPax7高発現細胞が,細胞分裂能と代謝活性が低く分裂の際には染色体DNAが非対称性に分配されるという幹細胞特性を強く有することが示された1).これは今後の筋再生医学の進歩に直結する発見である.
「key words」筋委縮,グルココルチコイド受容体,グルコース-アラニン回路,FGF21,タンパク分解,脂肪

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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