【特集 疼痛治療の最近の進歩と骨・関節疾患】
関節リウマチにおける疼痛の治療
掲載誌
THE BONE
Vol.27 No.1 71-77,
2013
著者名
益田律子
記事体裁
抄録
疾患領域
膠原病・リウマチ性疾患疫
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
リハビリテーション科
/
リウマチ科
/
麻酔科
媒体
THE BONE
関節リウマチにおける痛みの治療について, 痛みの評価法, 非薬物療法, 鎮痛薬物療法に関する新規推奨指針を紹介した. 近年, 抗リウマチ薬による治療の新展開によって関節破壊への重症化は抑止されつつあるが, 痛みは当事者にとって今なお大きな問題である. また, 身体症状だけでなく, QOLにかかわる生活機能全般の評価と支援を実践することでより質の高い痛みの治療ができる. 「関節リウマチにおける鎮痛治療の位置づけ」関節リウマチは滑膜炎症を主とする自己免疫疾患で, 初期には多関節の腫脹と疼痛, 進行期には関節破壊による変形, 関節動揺性による機能障害と動作時痛によって日常生活動作が著しく制限される. 代表的な関節リウマチの痛みは, 滑膜炎症, 腫脹, 関節変形と荷重時の痛みなど運動器侵害受容性痛であるが, 関節破壊が高度であれば中枢・末梢神経系の圧迫と絞扼による神経障害性痛も併発し, 混合性痛に進展することがある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。