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特集 疼痛治療の最近の進歩と骨・関節疾患

抗けいれん薬, 抗うつ薬

住谷昌彦山内英子中村雅也山田芳嗣

THE BONE Vol.27 No.1, 39-43, 2013

骨・関節疾患が継続し痛みが慢性的に持続する状況では, 痛みの治療だけでなく慢性疼痛と併発する不眠や意欲の低下, 食欲不振, 不安, 抑うつ症状, 日常生活動作(ADL)の制限なども治療し, ADLとQOLを改善することが目標となる. 骨・関節疾患に起因する侵害受容性(炎症性)疼痛に対する薬物療法としては抗うつ薬, 抗けいれん薬はEBMに基づく治療指針では推奨されていないが, 実臨床ではこれら薬剤が果たす役割は大きい. 「はじめに」骨・関節疾患が継続し痛みが慢性的に持続する状況では, 痛みに対する考え方や性格傾向が歪曲し, 不眠や食欲不振, 意欲の低下, 日中の眠気などが現れ, それに続いて患者が過度な安静を保とうとする結果, 関節機能障害や廃用症候群, 活動範囲の極端な低下から抑うつ的になり, 痛みの認知がさらに歪められ増悪していく悪循環(図)1)が考えられる. 骨・関節疾患に起因する慢性疼痛治療では, 手術療法や理学療法以外に, このような悪循環を念頭に置いた適切な薬物療法の選択が必要である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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