【特集 痛風をめぐる諸問題】
高尿酸血症・痛風とCKDの相互関係
掲載誌
THE BONE
Vol.26 No.3 61-64,
2012
著者名
内田俊也
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
腎臓
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
媒体
THE BONE
高尿酸血症が腎に及ぼす影響としては痛風腎と無症候性高尿酸血症による腎障害が考えられる. 痛風腎では痛風に対する治療が行われるが, 無症候性のものでは放置されることが多い. 一方, CKD, 特に腎機能が低下するステージ3以降では, 高尿酸血症を合併することが極めて多い. これまで腎機能低下に伴う尿酸値上昇はほぼ必発のものとして捉えられており, 介入すべきという共通認識は未だ乏しい. しかし, 最近の疫学研究では, 高尿酸血症と心血管イベント, あるいは高尿酸血症と腎機能低下との関連を示唆する結果が認められるようになり, 危険因子としての高尿酸血症が注目されている. 「痛風腎・高尿酸血症による腎障害の病態」高尿酸血症が腎に及ぼす影響としては, 従来から痛風とのかかわりで論じられてきたが, 最近は痛風を伴わない無症候性の高尿酸血症による腎障害が注目されている. 痛風腎は痛風に合併して生じる腎障害と定義されてきた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。