全文記事
骨質Ⅱ
基礎 非コラーゲン蛋白と骨質
掲載誌
THE BONE
Vol.24 No.3 45-49,
2010
著者名
石原浩樹
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
THE BONE
非コラーゲン性基質蛋白質であるオステオカルシンの骨における機能について, 遺伝子欠損およびワルファリン投与によるオステオカルシン欠乏モデルの実験結果から考察した. オステオカルシンは, 石灰化球の形成とコラーゲン線維の石灰化過程において機能し, 石灰化結晶の成熟を促進すると考えられた. また, 材料特性や骨吸収に対する抵抗性といった骨質の維持に関与している可能性が示唆された. 「はじめに」骨はミネラル成分と基質蛋白質からなり, 基質蛋白質の約90%は骨の機械的構造を構成するコラーゲンである. 残りの約10%が非コラーゲン性基質蛋白質であり, オステオカルシン(osteocalcin:OC), オステオポンチン, 骨シアロ蛋白質などが知られている. その中で骨での含有量が最も高く, 古くから研究されているものがOCである. OCは骨芽細胞の分化後期に高発現する蛋白質であり, 多くの哺乳類では49個のアミノ酸からなる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。