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                骨免疫学Ⅱ
              
 RANKL/RANK/OPGと骨疾患
                  掲載誌
                
 
                  THE BONE
                  Vol.23 No.4 37-46,
                  
                    2009
                  
 
                    著者名
                  
  
                          中島 友紀
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
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                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        / 
                          アレルギー・免疫
                        / 
                          膠原病・リウマチ性疾患疫
                        / 
                          骨・関節
                        / 
                          小児疾患
                        
                    診療科目
                  
  
                          整形外科
                        / 
                          リウマチ科
                        / 
                          小児科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      THE BONE
                    
 骨は, 生体を物理的に支える基軸であるとともに, 生命維持に必須なカルシウムなどミネラルの代謝器官であり, 免疫系細胞の分化増殖や造血を支える器官でもある. 骨と免疫の連関は1970年代に観察された後, 多くのサイトカインやその受容体, シグナル伝達経路などが, ともに重要な役割を果たしていることが明らかにされてきた. 骨免疫学は, 骨と免疫系の相互作用や共通制御メカニズムの理解に焦点をあてる新規学際領域であり, TNFファミリーサイトカインであるRANKLの同定が, この2つの生命システムの研究を, 急速に骨免疫学へと成長させたといえる. 「はじめに」骨は, 骨格系の基軸として生体を支えるだけでなく, 生命維持に必須なカルシウムの代謝器官であり, 免疫系細胞の分化増殖を支える免疫系の組織としての一面も有している. 骨代謝と免疫系は, サイトカインや転写因子など多くの制御因子を共有しており, 非常に密接な関係にある. そのため, 生体防御に伴う免疫応答や自己免疫性疾患による免疫系の異常な活性化は, 骨代謝に影響を及ぼすことになる.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。