全文記事
骨粗鬆症を取り巻く医療経済
Ⅱ.骨粗鬆症の医療経済 骨粗鬆症に対する薬物療法の医療経済
掲載誌
THE BONE
Vol.23 No.2 53-57,
2009
著者名
田中清
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
骨・関節
診療科目
一般内科
/
整形外科
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産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
/
老年科
媒体
THE BONE
骨粗鬆症の薬物療法に関する医療経済評価は, わが国において研究の遅れている分野であり, 大腿骨近位部骨折・椎体圧迫骨折の発生率が欧米とは異なることから, 独自の研究が必要である. ただし現状では, 費用対効果に基づく治療薬の選択基準を定めるだけの根拠に乏しい. また, 狭義の医療経済評価だけではなく, 社会全体としての骨折予防の視点も必要である. さらに, 骨粗鬆症治療の意義を社会に訴えていく努力も必要である. 「はじめに」本号特集においては, 骨粗鬆症の医療経済に関して多方面から議論がなされ, 骨折・介入・転倒についても, 別項が立てられるので, 本稿においては主に, 骨粗鬆症の薬物療法に対する医療経済評価を考える上での背景について述べる. 一部に筆者の私見が含まれる点, ご容赦いただきたい. 「薬物療法による大腿骨近位部骨折発生数の減少という報告を受けて」最近, 大腿骨近位部骨折の発生数が減少したとの報告が, 海外から発表されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。