骨粗鬆症を取り巻く医療経済
特集にあたって
THE BONE Vol.23 No.2, 21, 2009
後期高齢者数の増加している昨今, 骨粗鬆症による骨折は医療・介護での金銭面だけでなく患者の生活の質低下への影響が増大しつつある. 内科の慢性疾患とは異なり, 加齢とともに等比級数的に増加する骨粗鬆症の骨折を医療経済的な視点で捉えようと本特集を組んだ. 医療関係者に十分に理解されていない面やまだ十分に説明できない側面のある医療経済について理解していただくために, 最初の2つの論文では医療経済の概念・基礎知識, 医療技術の経済評価手法について記述していただいた. 続いて, 骨粗鬆症による骨折の予防策の参考にと各国の保健医療支出と健康寿命との関係, 予防医学の費用対効果について述べていただき, 保健医療費と健康寿命とは相関すると述べられた. THE BONE誌の主要テーマである骨粗鬆症の医療経済については各種骨折, 薬物療法を取り上げ, 国内で全骨折を合わせて1年間に1兆円が費やされていることや, より重症な患者を長期間治療すると費用対効果が優れるなどが述べられた.
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。