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骨・軟骨研究の基礎と臨床

臨床編 骨・軟骨疾患の予防・治療の現状と将来(1)ビタミンDを中心とした栄養疫学的側面からの骨粗鬆症発症予防

太田博明黒田龍彦

THE BONE Vol.22 No.3, 137-141, 2008

骨粗鬆症は生活習慣病の1つとして位置付けられ, その発症予防・治療においてはライフスタイルの管理が重要となる. 運動の励行とともにビタミンDを中心とした栄養管理の必要性が叫ばれて久しいが, わが国では血中25(OH)D濃度を指標とした管理法がようやく端緒についたところである. ビタミンD摂取の目標量や推奨量の設定が必要であるとともに, ビタミンD供給の90%は紫外線照射によって皮膚から供給されることも忘れてはならないことである. 「はじめに」骨密度は思春期に増加し, 一定期間一定値を保った後, 閉経周辺期にエストロゲンの低下を起点として急速な減少を示すことが知られており, その結果, 80歳代には半数以上が骨粗鬆症を発症する. 骨粗鬆症の罹患後に発症する骨折には加齢や既存骨折とともに骨密度が関与することから, 骨密度を増加させるための薬物的介入が行われている. 一方, 骨粗鬆症そのものの発症予防のためには, 閉経周辺期からの骨密度低下は避けたいことから, 若年期に最大骨量を高めておくことが重要である.

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