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特集 神経難病に挑む―診断学から治療学へ―

アルツハイマー病

池田篤平小野賢二郎

Pharma Medica Vol.41 No.4, 13-16, 2024

アルツハイマー病(Alzheimer's disease:AD)は、認知症のなかで最も頻度が高く、特に近時記憶障害から発症することが多いとされる。病態としてアミロイドβタンパク(amyloid β-protein:Aβ)の沈着が病態の最上流にあるとするアミロイド仮説が提唱されてきた。Aβに直接作用する疾患修飾療法として、Aβ抗体薬であるレカネマブの効果が確認され、2023年末に保険収載された。これまでADは認知機能障害を確認・他疾患の除外を基に診断していた。しかし、Aβ抗体薬の発売にあわせ、診断にアミロイド病理を確認する検査として脳脊髄液Aβ測定やアミロイドイメージングが保険診療においても使用可能となった。AD治療の転換点である一方、新たな治療薬の開発も続いており、さらに展開することが期待される。
「KEY WORDS」アミロイドβタンパク,Aβ抗体療法,タウタンパク

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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