<< 一覧に戻る

Medical Scope

MS/NMOSD診療におけるリアルワールドデータ(RWD)/エビデンス(RWE)の利活用

河内泉

Pharma Medica Vol.41 No.3, 64-68, 2024

近年、免疫性神経疾患の代表的疾患である多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)と視神経脊髄炎スペクトラム(neuromyelitis optica spectrum disorders:NMOSD)は、免疫病態機序の解明など研究の新展開を迎えている。NMOSDの診断バイオマーカーであるアクアポリン4抗体の発見ののち、MSとNMOSDにおける臨床試験を含めた疾患修飾薬(disease modifying treatments:DMTs)の開発が加速している。DMTsの承認申請ならびに市販後には、リアルワールドデータ(real-world data:RWD)を利用したエビデンスづくり(リアルワールドエビデンス(real-world evidence:RWE))が国際的に展開され、患者に還元されている。本稿では、MSとNMOSD領域におけるRWD/RWEの最前線を紹介し、未来の神経免疫学からみたRWD/RWE研究の姿を考えたい。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る