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特集 がんゲノム医療の現状と展望

がん診療の最前線~ゲノム医療、個別化治療、臨床試験~ SCRUM-MONSTARプロジェクトの軌跡と展望

橋本直佳中村能章

Pharma Medica Vol.41 No.2, 21-26, 2024

SCRUM-Japanは、2015年に始動した産学連携がんゲノムスクリーニングプロジェクトである。肺がんに対するLCSCRUM-Asiaとその他悪性腫瘍に対するSCRUM-MONSTARで構成されており、本稿では後者について詳述する。SCRUM-MONSTARは、消化器がんを対象とするGI-SCREENから、リキッドバイオプシーを活用したGOZILA、さらに全悪性腫瘍を対象にマルチオミクス解析を行うMONSTAR-SCREENへと発展を遂げている。また、治癒切除可能な固形がんにおいて微小残存病変の評価を行うCIRCULATE-JapanやCOSMOS研究も進行中である。これら研究から得られた豊富な臨床・ゲノム情報は、最先端の統合データベースに格納されて人工知能を用いた解析がなされ、効果的な薬剤を患者のもとに迅速に届けるという理念のもと、新たな診断法や治療薬の開発へと結び付けられている。
「KEY WORDS」個別化治療,がんゲノムスクリーニング,マルチオミクス,微小残存病変,人工知能

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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