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特集 免疫が切り開く新時代の医療

腸内細菌と疾患制御

藤本康介

Pharma Medica Vol.40 No.2, 15-19, 2023

次世代シークエンサーの台頭によりゲノム研究が飛躍的に進み、多くの疾患に関連する遺伝情報が明らかとなった。ヒトゲノムの情報だけでなく、メタゲノム(特に腸内細菌)の情報がたくさん蓄積されてきたことで、メタゲノム解析を基軸とした生命現象の解明が盛んに行われるようになってきた。近年、ヒトマイクロバイオーム研究は世界中のホットトピックスであり、さまざまな分野の研究者が腸内細菌叢(腸内フローラ)を介した疾患制御法の開発を目指している。本稿では、疾患に直接関連する腸内共生病原菌(pathobiont)を近い将来どのように制御していくのか、特にファージ療法に焦点を当てて概説する。
「KEY WORDS」腸内細菌,メタゲノム解析,バクテリオファージ,ファージ療法,腸内共生病原菌

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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