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特集 免疫が切り開く新時代の医療

がん免疫療法の現状と今後の展望

北野滋久

Pharma Medica Vol.40 No.2, 7-14, 2023

近年、がん免疫療法は目覚ましい発展を遂げている。免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)が臨床開発に成功し、多数のがん種に対して承認され、実地臨床で広く用いられるようになった。また、遺伝子改変T細胞についても、CD19陽性のB細胞系造血器腫瘍の一部や多発性骨髄腫に対してキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)遺伝子改変(導入)T細胞輸注療法(CAR-T細胞療法)の開発に成功している。一方で、固形がんに対するCAR-T細胞療法については現時点で承認されているものはない。本稿ではがん免疫療法の開発状況、今後の課題について概説する。
「KEY WORDS」がん免疫療法,免疫チェックポイント阻害薬,遺伝子改変T細胞療法,CAR-T細胞療法

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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