乾癬の皮膚では,樹状細胞が活性化され,IL-23やTNF- α を産生し,これが樹状細胞のさらなる活性化を促進し,Th17細胞を分化誘導,維持すると考えられている1)(図1)。Th17細胞の産生したIL-17が表皮細胞の増殖,分化異常をきたし,乾癬の皮疹が形成されると考えられている。一方,何が樹状細胞を活性化するのか,Th17細胞はどこからくるのか,なぜ全身に乾癬の皮疹が拡大せず,決まった部位に再燃を繰り返すのかなど,まだわからないことも多い。本稿においては,特にresident memory T細胞(TRM)と制御性T細胞(Treg)に注目して,この問題について考えてみたい。
                特集 乾癬を見直す~臨床薬理学の観点から~
              
 成因研究 ②乾癬におけるresident memory T細胞と制御性T細胞~獲得免疫と自己免疫~
                  掲載誌
                
 
                  Pharma Medica
                  Vol.39 No.10 19-22,
                  
                    2021
                  
 
                    著者名
                  
  
                          多田 弥生
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        / 
                          特集
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          皮膚疾患
                        
                    診療科目
                  
  
                          皮膚科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pharma Medica
                    
 
                    Key Words
                  
  
                          乾癬,制御性T細胞,resident memoryT細胞,樹状細胞,獲得免疫
                        
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。