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特集 小児感染症の今

小児の外来診療におけるコロナウイルス感染症2019(COVID-19)診療指針

横山忠史

Pharma Medica Vol.39 No.8, 43-46, 2021

2019年12月に中国武漢市に端を発した,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)は瞬く間に世界中に拡大し,日本でも2020年2月頃から感染者が増加した。この未知のウイルスに対して,一般の社会だけでなく,患者の診療にあたるわれわれ医療従事者も混乱に陥った。医療現場の混乱は,COVID-19患者に対してだけでなく,COVID-19患者以外の患者に対しても波及し,予定されていた手術が受けられない,定期的な診察を受けられないなどの不利益が生じた。このような医療現場の混乱は,より事態が悪化すると医療崩壊へとつながるため,政治や医療などさまざまな立場から対策がとられてきた。
本稿では,特に小児科の外来において,COVID-19患者の診療,また医療従事者の感染防御,予防接種や健診事業の維持などについて示された「小児の外来診療におけるコロナウイルス感染症2019(COVID-19)診療指針」(以降,「小児外来COVID-19診療指針」)1)の特徴と要点を解説する。実際の現場に携わる諸賢には,是非,原本を手にとって参考にしていただければ幸いである。
「KEY WORDS」COVID-19,小児科外来診療,環境整備,感染防御

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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