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特集 変形性関節症の病態・治療の最新知見

Ⅱ.各論(部位別)

変形性肩関節症 ~病態,リスクファクター,治療の最新知見~

今井晋二

Pharma Medica Vol.39 No.6, 59-63, 2021

変形性関節症は,日常臨床の現場で頻回に遭遇する疾患であり,患者の日常生活動作を著しく損なう重要な疾患単位である。一般にその発症には,年齢,性別,人種,遺伝などの全身的な要素と関節への荷重,外傷歴,肥満,骨折続発性変化などの局所的な要素が関与しているとされている1)
変形性肩関節症の有病率は年齢間,人種間で異なっていることが知られており,日本人を含むアジア人は欧米人よりも有病率が低いことが報告されている2)-5)。40~80歳の一般日本人を対象にしたわが国の疫学調査では,レントゲンで明らかな変形性肩関節症性変化の有病率は17.4%であった。海外での報告と同じく,40歳代で1.8%,50歳代で9.6%,60歳代で14.7%,70歳代で26.9%,80歳代で27.5%と,わが国でも年齢が進むに従って統計学的にも有病率が有意に高くなる6)
「KEY WORDS」Shoulder,Osteoarthritis,Arthroplasty,Reverse shoulder arthroplasty

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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