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特集 変形性関節症の病態・治療の最新知見

Ⅰ.総論

変形性関節症における軟骨細胞外マトリックス分解の分子病態

塩澤淳石島旨章岡田保典

Pharma Medica Vol.39 No.6, 19-23, 2021

変形性関節症 (osteoarthritis:OA) は,超高齢社会を迎えるわが国では罹患者のさらなる増加が推定されており,要支援・介護認定の主要原因であり,健康寿命延伸の大きな妨げとなっている。OAは加齢,肥満,関節不安定性などにより関節軟骨への過剰な荷重負荷が誘因となり,軟骨細胞や滑膜線維芽細胞から産生される種々の細胞外マトリックス (extracellular matrix:ECM) 分解酵素によるECMの分解・消失によって進行する慢性関節軟骨破壊性疾患である。本稿では,ECM分解酵素に焦点を当てて,OA関節軟骨組織破壊におけるそれら酵素の機能や役割について解説する。
「KEY WORDS」細胞外マトリックス分解,早期変形性関節症,HYBID (KIAA1199/CEMIP),ヒアルロン酸-アグリカンネットワーク

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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