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特集 糖尿病診療最前線2021
GLP-1受容体作動薬の糖尿病合併症への効果

掲載誌
Pharma Medica Vol.39 No.5 15-20, 2021
著者名
竹本 稔
記事体裁
抄録 / 特集
疾患領域
代謝・内分泌 / 糖尿病 / 腎臓
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科 / 腎臓内科
媒体
Pharma Medica
Key Words
GLP-1受容体作動薬,糖尿病合併症,心血管イベント,糖尿病性腎症,肥満

BaylissとStarlingは,小腸上皮から分泌され,膵液を分泌促進する物質を同定し,セクレチンと名付けた¹⁾。消化管から分泌されるホルモンの最初の報告であり,その後,さまざまなホルモンが消化管から分泌されることが明らかとなった。小腸L細胞から分泌されるglucagon-like peptide(GLP)-1はその名前が示す通り,プログルカゴンからプロホルモン変換酵素(prohormone convertase 1/3:PCSK1)によって翻訳後修飾(プロセッシング)を受けた後²⁾,分泌され,膵β細胞にあるGLP-1受容体 (GLP-1R)³⁾を介してインスリン分泌を促す。L細胞は炭水化物,タンパク質,脂質といった栄養素に反応してGLP-1を分泌する。L細胞のapical側に発現するsodium glucose cotransporter(SGLT)1を介して細胞内に取り込まれたブドウ糖や果糖は,代謝を受け,ATP依存性K⁺チャネルが閉鎖する。その後,膜脱分極に伴い電位依存性Ca²⁺チャネルが開放されて細胞内のCa²⁺濃度が上昇し,GLP-1が放出される。また,L細胞のbasolateral側に発現しているGPR120やGPR40は,遊離脂肪酸を感知してGLP-1を分泌する。食事内容によりGLP-1の分泌形態は異なり,炭水化物やタンパク質は30~60分をピークに急速に血中GLP-1を上昇させるのに対し,脂質は120分程度と炭水化物やタンパク質より長くGLP-1の分泌を促す⁴⁾。 L細胞内でプロセッシングを受けたプログルカゴンからは,サイズの異なるGLP-1蛋白が生じるが,ヒトではGLP-1(7-36)amideが8割を占め,およそ2割がGLP-1(7-37)との報告がある⁵⁾。GLP-1は分泌後,dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)によりN末端から2個のアミノ酸が切断され,それぞれGLP-1(9-36)amideとGLP-1(9-37)となる。この切断されたGLP-1は受容体への親和性が低下し,またGLP-1は速やかに腎臓からクリアランスされるため,その血中半減期は1~2分と短い。ヒトでは空腹時の血中総GLP-1量は5~10pmolとされ,食事に反応して40pmol程度まで上昇し,そのうち活性型のGLP-1濃度は5~10pmolとされる。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
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