特集 関節リウマチの基礎・臨床 2021 Update
関節リウマチ診療における自己抗体の臨床的意義
掲載誌
Pharma Medica
Vol.39 No.2 13-17,
2021
著者名
藤井 隆夫
記事体裁
抄録
/
特集
疾患領域
骨・関節
/
膠原病・リウマチ性疾患疫
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
/
膠原病科
媒体
Pharma Medica
Key Words
関節リウマチ,リウマトイド因子,抗CCP抗体,抗核抗体,TNF-α
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)は骨破壊を特徴とする全身性自己免疫疾患である。その発症機序は不明確な点が多いが,ヒト白血球抗原などの遺伝的素因に,歯周病,肺感染症,外傷などの後天的素因が加わることによって,抗シトルリン化蛋白/ペプチド抗体(anti-citrullinated peptide/protein antibodies:ACPA),リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)が活性化されることがきっかけとなる¹⁾。これら自己抗体の活性化のみですぐに発症するわけではないものの,特定の自己抗原(あるいは一部修飾された自己抗原)に対する高力価の抗体が患者血清中に高頻度で認められることが,「自己免疫疾患」の根拠の1つとなっている。本稿では,RA診療におけるACPAとRFの臨床的意義を概説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。