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特集 高齢者動脈硬化予防の新展開

高齢者における喫煙と動脈硬化性疾患

飯田真美

Pharma Medica Vol.38 No.10, 35-38, 2020

喫煙ならびに受動喫煙の健康影響が明らかになるにつれ,医療現場や職域でも喫煙者に対する禁煙介入が進み,喫煙習慣がニコチン依存に基づくことから,禁煙治療も条件付きで保険診療になっている。2020年4月に完全施行された改正健康増進法では屋内禁煙が実施され(医療機関,教育機関などの第一種施設は原則敷地内禁煙),環境整備の面からも禁煙しやすい環境が整えられている。
喫煙は,冠動脈疾患・脳卒中などの脳心血管疾患,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)などの呼吸器疾患,がんなどの独立した主要な危険因子となることがわが国の疫学データで示されているが,本稿では,高齢者における喫煙と動脈硬化性疾患,高齢者における禁煙の意義について概説したい。
「KEY WORDS」高齢者,喫煙,禁煙,動脈硬化,ニコチン依存症

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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