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特集 高齢者動脈硬化予防の新展開

動脈硬化性疾患予防のための高齢者糖尿病管理

外舘祐介石垣泰

Pharma Medica Vol.38 No.10, 23-27, 2020

糖尿病は動脈硬化性疾患の重要な危険因子である1)。久山町研究2)をはじめとする多くの研究で,糖尿病患者の冠動脈疾患発症率や脳梗塞発症リスクの増加が報告されている。一方で,加齢も動脈硬化性疾患の危険因子である1)ことから,高齢者糖尿病患者の血糖コントロールは動脈硬化性疾患予防の観点からも非常に重要である。しかし,高齢者は認知症や日常生活動作(ADL)低下などのさまざまな要因により,血糖コントロールに難渋する場面は少なくない。また,高齢者に対する厳格な血糖コントロールの有効性に対する十分なエビデンスがないことから,明確な基準が定められない状況であった。本稿では,高齢者糖尿病管理について,近年のわが国のコンセンサスや治療選択肢の変化などを踏まえて概説する。
「KEY WORDS」糖尿病,高齢者,HbA1c,低血糖,J-EDIT

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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