高血圧は,動脈硬化性疾患である脳卒中,心筋梗塞や大動脈解離のみならず,認知症,心不全や慢性腎臓病の発症に及ぼす影響は大きく,降圧療法によりリスクを低減することができる。わが国では75歳以上の後期高齢者人口が全体の10%を占めており,さらに高齢者高血圧の有病率は非常に高くなってきている。本稿では,2019年に改訂した「高血圧治療ガイドライン(JSH2019)」1)を踏まえ,高齢者の動脈硬化予防のための高齢者高血圧管理について概説する。
「KEY WORDS」動脈硬化,高齢者,高血圧,降圧療法
「KEY WORDS」動脈硬化,高齢者,高血圧,降圧療法