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一目でわかるクリニカルレシピ

慢性腎臓病の食事療法(高齢者の場合)

神田英一郎小野優奈阿部明日香遠藤陽子市川和子

Pharma Medica Vol.38 No.5, 58-61, 2020

慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)とは、以下のいずれか、または両方が3ヵ月以上持続する場合に診断されます。
1.腎障害を示唆する所見(検尿異常、画像異常、血液異常、腎病理組織異常など、特に0.15g/gCr以上の蛋白尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要)
2.糸球体濾過量(GFR)が60mL/min/1.73m²未満
現在、CKDが臨床診療で大きな問題となっているのは、CKDが末期腎不全(end-stage renal disease:ESRD)へと進行し、将来的に腎代替療法(透析療法や腎移植)を必要とすることや、心血管疾患の重要な発症リスク因子になっていることです。腎代替療法に至る原疾患の1位は糖尿病性腎症で、全体の約4割を占め、次いで慢性糸球体腎炎、腎硬化症の順です。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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