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特集 CKDの病態理解と新規治療法開発の現況

CKDの病態形成とオートファジー

猪阪善隆

Pharma Medica Vol.38 No.5, 33-35, 2020

真核生物は「自己の細胞質構成成分を隔離し,リソソームの酸性コンパートメント内で分解するシステム」として,オートファジー・リソソーム系を有している1)。オートファジーは飢餓時に強く誘導され,エネルギー産生や生存に必須な蛋白質合成のために,細胞内の蛋白質などを非特異的に分解するが,変性蛋白や障害を受けた細胞内小器官を消化することにより細胞の恒常性維持にも関与する。虚血障害などの病態にも保護的作用を有する。本稿では慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の病態形成におけるオートファジーの機能について概説する。
「KEY WORDS」マイトファジー,急性尿細管障害,Rubicon,脂質異常,高リン血症

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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