特集 CKDの病態理解と新規治療法開発の現況
糖鎖生物学から切り込む腎臓病の病態理解
Pharma Medica Vol.38 No.5, 27-31, 2020
1988年に筆者が倉敷中央病院で内科研修をしたとき,腎臓内科部長であった福島正樹先生から「柴田腎臓内科学」を読むように勧められた。「柴田腎臓内科学」には実験腎炎の研究内容が書かれており,ネフリトジェノサイドが言及されていた。ネフリトジェノサイドは3つのブドウ糖がペプチドに結合するグリコペプチドである1)。基底膜から精製された内因性ネフロトキシンで1回の投与により進行性の腎炎を惹起し,柴田整一先生は内因性レクチンに結合すると考えていた(図1)1)。
「KEY WORDS」糖鎖,尿レクチンアレイ,バイオマーカー,腎臓病
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