<< 一覧に戻る

特集 花粉症の基礎・臨床Overview

花粉症とプロバイオティクス

竹内裕美中村陽祐

Pharma Medica Vol.38 No.4, 37-40, 2020

健康に好影響を及ぼす微生物の研究は,1901年にロシアの細菌学者Metchnikoff1)が,「コーカサス地方の住民に長寿が多いのはヨーグルトの日常的な摂取が腸内細菌叢に好影響を及ぼしているため」とする“ヨーグルト不老長寿説”を提唱したことが発端である。1989年にはStrachan2)が「少子化や衛生環境の改善に伴う乳幼児期の感染症リスクの低下が,近年のアレルギー疾患の一因である」という“衛生仮説 (hygiene hypothesis)”を提唱し,免疫系の発達や機能維持に環境中の微生物が重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。このような理由から,近年,乳酸菌などの微生物とヒトの健康の関係についての関心が高まっている。食品として摂取する健康の維持や増進に有用な微生物は,プロバイオティクス (probiotics:PB) という名称で呼ばれ,最近では健康食品ブームにも乗って広く利用されている。本稿では,花粉症,特にスギ花粉症とPBに関する最近の知見について解説する。
「KEY WORDS」スギ花粉症,プロバイオティクス,プレバイオティクス,腸内細菌叢,健康食品

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る