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特集 花粉症の基礎・臨床Overview

花粉症眼症状の診断と最新治療

福島敦樹

Pharma Medica Vol.38 No.4, 29-32, 2020

眼科では「Ⅰ型アレルギーが関与する結膜の炎症性疾患で何らかの自他覚症状を伴うもの」を総称してアレルギー性結膜疾患と呼称する。花粉性結膜炎はアレルギー性結膜疾患の一病型である。アレルギー性結膜疾患に関しては,1993~1995年にかけて日本眼科医会アレルギー眼疾患調査研究班による疫学調査が行われた。全国28施設における3年間の定点調査であり,小児の12.2%,成人の14.8%にアレルギー性結膜疾患を有すると推定された1)。アレルギー性結膜疾患のなかで,結膜に増殖性変化がみられずアトピー性皮膚炎を合併しないものがアレルギー性結膜炎である。アレルギー性結膜炎は感作される抗原や症状の発現時期により通年性と季節性に分類される。季節性アレルギー性結膜炎の代表が花粉性結膜炎である。2016年に行われた東京都による調査では東京都内の花粉症有病率は48.8%と,1994年の同調査における19.4%に対し倍増しており,花粉症患者の増加に伴い花粉性結膜炎の患者数も増加していることが予想される2)。2017年に全国の眼科医とその家族を対象とした花粉症をはじめとしたアレルギー性結膜疾患の有病率についての調査が行われ,約4割の者が季節性アレルギー性結膜炎と返答した3)。このように,花粉性結膜炎の患者数は非常に多く,QOLに多大な影響を与えることからも,適切な治療が必要である。
「KEY WORDS」花粉症,結膜炎,鑑別診断,抗アレルギー点眼薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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