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特集 花粉症の基礎・臨床Overview

花粉飛散の科学

村山貢司

Pharma Medica Vol.38 No.4, 9-12, 2020

筆者が花粉情報を始めた1985年頃にはシーズンのスギ・ヒノキの花粉総数が2,000個(/㎠)を超えれば大飛散といわれていたが,各地の花粉数はその後急増し2019年春の時点では東京や名古屋の花粉数は10年平均値で5,000個を超えており,仙台や福岡でも4,500個前後になっている。この間スギ花粉症患者も急激に増加した。東京都の患者調査では1987年がおよそ10%であったが,1996年には23%,2006年には28%,2016年の調査では48%になっている。東京都心から40km圏内にはほとんどスギ林がないのに,なぜこのようにスギやヒノキの花粉が増加し,花粉症患者が増加したのであろうか。ここでは花粉増加の原因と花粉の飛散高度および飛散距離について考えてみることにした。
「KEY WORDS」スギ・ヒノキ林の面積,スギ・ヒノキの樹齢,花粉の飛散高度,花粉の飛散距離

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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