単腎に発生した腎細胞がんに対する治療では,がん制御もさることながら透析をできるだけ避けるような治療を行うことが非常に重要である。小径腎がんに対してはいくつかの治療法の選択が可能となっているが,以前から行われているのは腎部分切除である。術後生存率や腎機能温存にも優れていることが報告されるようになり,こうした単腎などのimperative caseだけでなく,対側腎が正常な通常選択例にも適応が広がっていった1)2)。単腎例に対しては開腹腎部分切除(open partial nephrectomy:OPN)が多く行われていたが,こうした高リスク症例に対しても低侵襲手術として腹腔鏡下手術(laparoscopic partial nephrectomy:LPN)が行われるようになった3)。しかしながら腹腔鏡下の縫合切除の難易度が高いことから,単腎例では合併症や急性腎障害(acute kidney injury:AKI)の発生率も高く,OPNのほうがまだ安全であるとも報告されていた4)。
「KEY WORDS」腎細胞がん,ロボット手術,腎部分切除,単腎
「KEY WORDS」腎細胞がん,ロボット手術,腎部分切除,単腎