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特集 NAFLD/NASH診療の現況と展望

NAFLD/NASHの疾患概念と問題点

徳重克年

Pharma Medica Vol.37 No.9, 15-18, 2019

1980年Ludwig1)は,肝組織所見がアルコール性肝炎類似のsteatohepatitisを呈し,2型糖尿病,高脂血症を合併し,慢性に経過して一部は肝硬変に進行する病態として疾患概念をまとめ,非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)として報告した(図1)。しかし,この論文は,メジャーな雑誌には飲酒を隠しているものと推定されrejectされ,その後さまざまな議論が積み重ねられた。
1985年にSchaffnerらがもっと広い概念として,アルコールが関与しない脂肪性肝疾患全体を取り扱う疾患概念として,非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease:NAFLD)を提唱した2)
1990年になると,NAFLDの一部が,steatohepatitisそして肝硬変・肝臓がんに進展することが肝臓専門医の認知するところとなった。そして,NAFLDは,病態がほとんど進行しないと考えられる以前の単純性脂肪肝(non-alcoholic fatty liver:NAFL)と進行性で肝硬変や肝がんの発症母地にもなるNASHに分類されるようになった。
「KEY WORDS」NASH(非アルコール性脂肪肝炎),NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患),NAFL(非アルコール性脂肪肝)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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