東京都内から車で3時間ほど離れた北関東の山間に,30名の入所者が暮らす障害者施設(以下,A施設)がある。ここに住まう人たちは集団生活に馴染めず,対人関係のトラブルを引き起こして通常の地域生活が困難になった人たちである。
A施設の利用者たちは,職員とともに日中は施設内の畑を耕したり作物を収穫したりして,それぞれが自身の力量にあわせて1日の作業に取り組むこととしている。日が暮れる頃に作業が終了し,各々風呂に入り夕食の時間となる。疲れてはいるものの,額に汗して働いたあとの表情は皆一様に輝いてみえる。
「KEY WORDS」発達障害,施設の役割,アセスメント,医療と福祉の連携強化,生きにくさ