発達障害児・者の支援において,多機関・多職種による連携の重要性は,支援に携わる専門家であれば心得ていることである。一方,ライフステージを通じて生じる発達障害児・者の多様な支援ニーズに対し,隙間なく包括的な対応が可能な多職種連携の必要性が指摘されている1)。本稿では,保健行政機関である保健所に12年勤務し,発達障害児の幼児期から学童期にわたる地域支援システムの構築に携わった筆者の経験から,特に学童期の支援に関する保健行政の役割について述べる。
「KEY WORDS」発達障害,連携,地域保健,学校保健