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特集 小児リウマチ性疾患の診療~これまでのエビデンスに基づく最近の知見~

若年性特発性関節炎

梅林宏明

Pharma Medica Vol.37 No.7, 9-13, 2019

若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis:JIA)は小児リウマチ性疾患のなかで最も多くみられる疾患である。16歳未満に発症し少なくとも6週間以上持続する,原因不明の慢性関節炎と定義される。平成27・28年度の厚生労働科学研究1)にて,日本小児科学会専門医認定施設に対する小児リウマチ性疾患患者の全国実態調査が行われた。回答率約91%ときわめて高い回答より,患者実数として16歳未満のJIAが1,704例,16歳以上のJIAが750例との結果が得られ,全国で3,000例弱のJIA患者が小児科施設に通院していると推定された。
JIAは関節症状が主であることが多いが,発熱や倦怠感,病型によっては皮疹や眼症状などを伴うこともある。関節炎が進行すると不可逆的な関節破壊をきたすことになるため,早期の炎症鎮静化が重要であるが,治療に伴う感染症などの合併症に十分注意しながら診療を進めていく必要がある。
内服薬を中心とした初期治療ならびに生物学的製剤により寛解に至り,JIA全体でみれば小児期のうちに治癒する例も多いが,リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)陽性多関節炎などの病型は成人以降も治療が必要な例も多い。
「KEY WORDS」若年性特発性関節炎(JIA),全身型,関節型,メトトレキサート(MTX),生物学的製剤

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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