耐性菌対策が国家的な課題の1つとなる時代において,感染対策はますます重要になってきている。感染対策の実践には標準予防策など医療従事者個人の行動に依存するところが大きいが,その遵守は不十分である。今まで感染対策を医療現場で徹底させるための戦略は,もっぱら個人を標的にした手技の教育が中心だった。われわれは視点を変えて,病院における感染対策を集団のマネージメントと捉え,teamSTEPPS®を使って現場のチームワークの向上により感染対策を改善・向上させることを2013年から試みている。
「KEY WORDS」TeamSTEPPS®,感染対策,手指衛生,抗菌薬適正使用