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特集 てんかん診療Update

てんかんの定義と新類型・分類

中川栄二

Pharma Medica Vol.36 No.8, 13-17, 2018

2017年に国際抗てんかん連盟(International League Against Epilepsy;ILAE)の用語・分類委員会は,てんかん発作とてんかん分類に関する新たな提言を行った。これまでは,てんかん発作は1981年分類が,てんかんは1989年分類が用いられてきたが,今後はこの新しい2017年分類が国際標準になる。てんかんの診断は次の3つのステップで行う。第1段階ではてんかん発作型を分類し,第2段階ではてんかん類型,すなわち焦点性てんかん,全般性てんかん,焦点および全般の合併てんかん,そして焦点の不明てんかんを分類する。第3段階では,特徴的な発作症状,脳波所見,脳画像所見などが一定のまとまりを示す特異的てんかん症候群を診断する。ILEA新用語の和訳については日本てんかん学会の分類・用語委員会で現在検討中であるが,本稿ではてんかんの定義と新類型・分類についての概要を述べる。
「KEY WORDS」てんかん発作型,てんかん類型,てんかん分類,てんかん消失

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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