特集 高齢者医療におけるポリファーマシー対策
ブラウンバッグ運動からみえてきたかかりつけ薬剤師業務
Pharma Medica Vol.36 No.7, 41-44, 2018
2016年に厚生労働省から発表された『患者のための薬局ビジョン~「門前」から「かかりつけ」,そして「地域へ」~』1)には,これからの薬剤師・薬局のあり方として,「健康サポート機能」,「服薬情報の一元的・継続的把握」,「医療機関などとの連携」も示された。このなかに‘薬剤師による総合的な服薬管理’を行う方法の1つに,「ブラウンバッグ運動」が紹介された。筆者自身も,地域における薬局薬剤師として,この「ブラウンバッグ運動」を実践することで,服用薬のエンドユーザーである一般市民が,OTC(over the counter)・サプリメントも含めた薬物間相互作用・有効性や安全性・服用アドヒアランスなど,どのような問題をどれだけ抱えているのか,またその問題に対し,薬局薬剤師がどのように関与すれば解決できるのかを考える機会となった。この経験も踏まえて,今回あらためて「ブラウンバッグ運動」についてまとめてみたい。
「KEY WORDS」ブラウンバッグ運動,かかりつけ薬剤師,医薬品適正使用,ポリファーマシー,服薬コンサルティング
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。