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特集 高齢者医療におけるポリファーマシー対策

多職種協働によるポリファーマシー対策

鈴木裕介

Pharma Medica Vol.36 No.7, 27-30, 2018

高齢者診療における薬物療法の比重は大きく,特に外来診療においては投薬が主な診療行為である。医師にとっては「処方箋を書く(あるいは最近では電子カルテに打ち込む)」という行為は医師のみに裁量が委ねられている分,その責任を重大に受け止めて処方行為に当たらねばならない。しかしながら通常の多忙な診療業務において,処方という行為はついつい惰性に流されやすく自らの処方を顧みる(Prescription Review)機会は,初診の場合はともかく,再診の患者においてはなかなか設けられないのではないだろうか。長年診察してきた患者の処方を見直し,ときに削減することは容易ではない。結果的に患者との付き合いが長いほど処方薬剤数は雪だるま式に膨らんでいき,この傾向は多愁訴を特徴とする高齢患者でより顕著になりポリファーマシーに至る。
「KEY WORDS」ポリファーマシー,多職種協働,医薬連携,権威勾配

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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