<< 一覧に戻る

特集 CKD診療のトピックス

CKDにおける高尿酸血症の最新知見

~FEATHER Studyも含めて~

細谷龍男

Pharma Medica Vol.36 No.1, 57-64, 2018

高尿酸血症が慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)の発症・進展の危険因子であるかは議論の的であった。しかし以前は腎機能低下例に対して安全かつ十分に有効な尿酸降下薬がなかったため介入試験が行いにくく,確定的な結論を得るにはなかなか至らずにいた。このようななかで2011年にフェブキソスタットが,2013年にトピロキソスタットがわが国で相次いで開発上市された。両薬ともキサンチン酸化還元酵素(XOR)阻害薬であり,尿酸生成抑制薬である。以前より使用されていたXOR阻害薬であるアロプリノールはその活性代謝産物であるオキシプリノールとともに腎より尿中に排泄される薬剤であり,腎機能低下例では蓄積性があり,重篤な副作用例の頻度も上昇するため1),腎機能低下例での使用時には腎機能に応じて減量しなくてはならず2),十分な尿酸低下効果が得られなかった。一方,尿酸排泄促進薬も,腎機能低下例では尿酸排泄促進効果が減弱するため,腎機能低下例では十分な尿酸低下効果を安全に得られる薬剤はなかったといっても過言ではなかった。
「KEY WORDS」高尿酸血症/痛風/CKD/尿酸降下薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る