一目でわかるクリニカルレシピ
うつ病の食事
Pharma Medica Vol.35 No.12, 80-83, 2017
うつ病の発症は女性では男性の2倍程度と高く、女性に多いことは世界的な傾向です。男女差の原因としては、思春期における女性ホルモンの増加、妊娠・出産など女性に特有の危険因子や男女の社会的役割の格差などが考えられています。うつ病は典型的には中年以降に発症することが多いものの、近年若い世代の中でこれまでとは違ったタイプのうつ病が増えてきていると言われています。
日本では、100人に3~7人という割合でこれまでにうつ病を経験した人がいるという調査結果があります。さらに厚生労働省が3年ごとに行っている患者調査では、うつ病を合む気分障害の患者さんが近年急速に増えていることが指摘されています。
「うつ病が増えている」の背景には、
・うつ病についての認識が広がって受診する機会が増えている
・社会、経済などの環境の影響で抑うつ状態になる人が増えている
・精神科医以外の一般内科医などで、うつ病の理解が広がってきている
など、様々な理由が考えられます。
うつ病は、風邪のように誰でもなる病気ですが、風邪のような軽さではなく、じっくりと治していかなければならない病気です。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。