座談会(Round Table Discussion)
CTEPHに対するPEA,BPA,薬物療法の現状と課題
掲載誌
Pharma Medica
Vol.35 No.7 57-64,
2017
著者名
福田 恵一
/
江本憲昭
/
荻野均
/
川上 崇史
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Pharma Medica
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)は器質化血栓が肺動脈を狭窄・閉塞する疾患であり,肺動脈圧が上昇し肺高血圧症(PH)から心不全などを発症する。治療法としては外科的に血栓を摘出する肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)が根治術として施行されてきたが,侵襲性が高く,病変部位や併存症などにより適応とならない症例も存在する。また近年,肺動脈の狭窄・閉塞をバルーンカテーテルで拡張するバルーン肺動脈形成術(BPA)が広く行われるようになり,その有効性と安全性が明らかになってきている。さらに2014年には世界初のCTEPH治療薬である可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬リオシグアトが発売され,CTEPH治療の可能性は大きく広がった。本座談会では「CTEPHに対するPEA,BPA,薬物療法」をテーマに,その治療アルゴリズムやそれぞれの治療法の適応,効果,治療戦略上の位置づけなどについて討論いただいた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。