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特集 がん免疫療法:最近の進歩と展望

がん免疫療法の個別化とバイオマーカー

唐崎隆弘垣見和宏

Pharma Medica Vol.34 No.10, 53-57, 2016

抗CTLA-4抗体や抗PD-1/PD-L1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬が臨床に登場し,がん免疫療法が非常に注目されている1)-5)。従来の抗がん剤に対して抵抗性を示した非小細胞肺がんやメラノーマ患者について,20~30%の患者においてではあるが,免疫チェックポイント阻害薬は長期間にわたる優れた抗腫瘍効果の持続をもたらした。その一方で,免疫チェックポイント阻害薬は通常の抗がん剤と比較して非常に高価であり,また自己免疫反応に関連した重篤な有害事象も報告されている。免疫チェックポイント阻害薬の有効性が高く見込まれる患者を選択する,あるいは治療継続の是非を判定するための有効なバイオマーカーの探索が急がれている。
「KEY WORDS」免疫チェックポイント阻害薬,ネオアンチゲン,がん-免疫サイクル

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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