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特集 統合失調症診療の新たな展開

治療抵抗性統合失調症への試み

沼田周助

Pharma Medica Vol.34 No.9, 21-24, 2016

「はじめに」統合失調症の20~30%は治療抵抗性であると報告されている1)。治療抵抗性統合失調症患者に対するクロザピンの有効性は複数の研究で示されており2)-6),現在,クロザピンは治療抵抗性統合失調症の治療のfirst-lineとして確立されている7)-9)。わが国においては,クロザピンは2009年に承認・販売開始となり,原則として単剤で使用し,他の抗精神病薬とは併用しないことが添付文書に記載されている。しかしながら,治療抵抗性の統合失調症患者の40~70%は,クロザピンにも十分な反応性を示さないと報告されている10)。本稿では,臨床研究のメタ解析論文を中心に,クロザピン増強療法について紹介する。
「KEY WORDS」クロザピン,統合失調症,増強療法,メタ解析

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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