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特集 アルツハイマー型認知症診療のBreakthrough

アルツハイマー型認知症の診断基準 バイオイメージング

Diagnostic criteria for Alzheimer's disease: Bioimaging.

石井賢二

Pharma Medica Vol.34 No.7, 29-33, 2016

「はじめに」アルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)の病態理解が進み,臨床研究や診断法,治療薬の開発において,バイオマーカーは欠かすことのできない評価手段となってきている。特に,より早期の診断や治療を目指すためには,適切なバイオマーカーの選択と解釈が必要である。本稿では,ADの新しい診断基準における画像バイオマーカーについて,その背景となる病態理解の変遷を踏まえたうえで概説する。
「Ⅰ.ADの疾患概念の変化とバイオマーカー」AD臨床診断基準として長らく使われたNINCDS-ADRDA臨床診断基準1)では,認知症を有することがAD診断に必須の要件であり,認知症になってはじめて「ADを発症」したとみなされた。「軽度認知障害(mild cognitive impairment;MCI)からADにコンバート」するという表現も,この考え方に基づく。NINCDS-ADRDA臨床診断基準では,病理所見が得られてはじめて診断が確定することになる。
「KEY WORDS」PET,アミロイド,FDG,MRI

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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