特集 糖尿病性腎症の克服を目指して~up to date~
糖尿病性腎症の病期に応じた血糖管理
Appropriate glycemic control for renal impairment in patients with type 2 diabetes and diabetic nephropathy.
Pharma Medica Vol.34 No.6, 37-42, 2016
「はじめに」糖尿病治療の根幹をなすものは,いうまでもなく食事・運動療法であるが,近年の薬物療法の進歩には目を見張るものがある。特に経口薬療法は選択の幅が広がり,また注射薬療法もインスリンアナログ製剤,あるいはGLP-1受容体作動薬の登場で大きく様変わりした。糖尿病の病態に基づいた治療も可能な時代に入ってきたが,一方,日常診療では罹病期間が長く合併症の進展した患者を担当するケースも多く,また最近では,糖尿病患者の高齢化の問題も深刻化している。本稿では腎機能・腎症という観点,すなわち腎症の病期に応じた薬物療法,主に経口血糖降下薬による2型糖尿病の血糖管理について概説する。
「KEY WORDS」血糖管理,経口血糖降下薬,DPP-4阻害薬,GLP-1受容体作動薬
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。